スクール2拠点と病院を接続し、医療のライブ授業を実施。受講生・医療関係者からも高く評価

同時通訳者養成所として1966年に創業したインターグループ様は、国内各地で通訳者・翻訳者養成、高度語学教育などを展開するほか、語学スペシャリストの派遣や通訳・翻訳、国際会議・イベントの企画・運営を行っています。

りんくう総合医療センター市立泉佐野病院(以下、りんくう泉佐野病院)の医師を講師とした「医療通訳コース」を開講するにあたり、インタースクール大阪校、インタースクール東京校、りんくう泉佐野病院の3ヶ所にテレビ会議システムを新規導入されました。

 

多忙な医師による解剖生理学講義をテレビ会議システムがサポート

テレビ会議の構成

導入した経緯について、教育事業部 リーダーの井関暁洋様に伺いました。

「医療通訳コースは、病院などで外国人の患者さんをサポートする医療通訳者の養成講座です。当社が運営するインタースクールは、完成度の高い語学力とそれを実践現場で活かす教育メソッドを提供し、政府官公庁や国際機関、大手企業などから高い評価をいただいています。しかし、医療通訳者となるためには、通訳者としての語学スキルだけでなく医学的知識が必要です。医学的知識の教育のためには、たとえば現役の医師の方を講師にお招きするのが一番いいのですが、多忙な医師の方に移動を含めた講義に係る時間を取っていただけるかが課題でした。

そこで、テレビ会議システムを活用し、病院から移動することなく講義を行える環境を整えることになりました。当社では以前からテレビ会議システムを使った会議を開催しており、システムに対する認知度や理解があります。ただし、既存システムは4、5年前の古い機種で使い勝手のよくない点もありますので、医療通訳コースのために新しいシステムを導入することになりました。

幸いなことに、りんくう泉佐野病院の副病院長兼脳神経センター長である伊藤守先生が、“医療通訳者を育てたい”という医療通訳コースの趣旨に賛同してくださり、解剖生理学の解説を担当していただけることになりました」(井関様)

テレビ会議システムによるスムーズな遠隔講義を行うためには、機器だけでなくインフラ環境も重要と判断なさった井関様は大手回線業のI社に相談、そこから弊社をご紹介いただき、早速、デモをご覧いただきました。弊社にはI社改選を使ったデモ環境が整っていたため、まさにインターグループ様が検討している環境そのものを体感していただくことになりました。

「他社製品も含めて比較検討を行いましたが、デモに同行した社長の決断で導入決定しました。機器の選定ポイントは3つありました。

1つは、リーズナブルな価格で複数拠点接続環境が用意できること。管理の難しい多地点接続用の専用サーバではなく、8拠点までの内蔵多地点機能を持つテレビ会議システムを選択しました。今回は3拠点に導入しましたが、インタースクールは全国で8校あり、将来的には接続拠点数を増やしたいという構想がありました。
もう1つは音声品質が優れていること。語学スクールですから、音声がクリアでないと講義が成り立ちません。そして最後の1つは、パワーポイントなどPC資料の共有ができること。今回導入した機器はオプションでXGA送受信機能を追加することで、リーズナブルにPCの資料共有が実現できました」(井関様)

 
インターグループ テレビ会議

円滑な講義進行のためインフラ環境も新たに。

 

2009年2月に、インタースクール大阪校に内蔵多地点機能を備えたシステムを、インタースクール東京校およびりんくう泉佐野病院に同メーカーの内蔵多地点機能のないシステムを導入しました。この導入にあたって一番苦労なさったのは、りんくう泉佐野病院様とのインフラ環境の調整だったといいます。

「遠隔講義を行うにあたり、限られた時間の中でいかにスムーズな講義を行うかが重大なミッションとなります。そのため医療通訳コース用として、基幹システムとは別の回線を新たに用意することになりました。この調整には大変苦労しました。
当社はまだいいのですが、りんくう泉佐野病院には先方のシステム環境やさまざまな取り決めがあるため、簡単に回線を増やすわけにはいきません。何度も足を運び、最終的にりんくう泉佐野病院にご納得いただいて、I社のインターネットVPNを敷設しました。

テレビ会議によるライブ授業を開始。充実した内容とともにシステムも高評価

 

医療通訳コースは2009年5月に開講しました。解剖生理学の講義では、月に1~2回ほどテレビ会議システムによるライブ授業を開催し、その他はあらかじめ録画したビデオによる授業を行っています。
ライブ授業の際には、りんくう泉佐野病院の伊藤副院長の執務室をスタジオとして、インターグループ大阪校および東京校へ向けて講義を行い、ブルーレイディスクに録画します。インタースクールの名古屋校、広島校、福岡校の受講者は、後日ビデオで受講する仕組みです。

「ライブ授業の開催時およびビデオ授業の収録時には、私が病院へ伺ってオペレーションを行います。システムの操作は簡単で、カメラのズームやパン・チルト操作も簡単に行えますね。伊藤副院長ご自身も操作そのものは難なくこなされるのですが、資料や教材をカメラに掲げることもありますので、解剖生理学の講義のためには別途オペレーターが必要だと判断しています。大阪校と東京校にもオペレーター役のスタッフが控えています」(井関様)

講義中はデュアルビデオ機能を利用し、伊藤副院長を映すカメラ映像と、パワーポイントや動画などのPC映像との2画面表示としています。インタースクールの2校は音声をオンにし、質問などもできるようにしています。

受講生の反応について伺いました。

「解剖生理学の講義に対する受講生の満足度は、非常に高いと感じています。受講生は、もともと通訳者を目指している方のほかに、医療機関にお勤めの医師や看護士の方々、製薬会社勤務の方などがいらっしゃいます。伊藤副院長ほどの地位にある現役のお医者様の講義を受けられる機会はめったになく、様々な立場から興味を抱いて集まっていらっしゃいました。実際、講義内容も非常に密度が高いものになっています。テレビ会議システムを導入した効果が発揮できていると思います」(井関様)

また、インタースクール 大阪校の山本飛鳥様にも、

「受講生は音声のみの参加となりますが、東京校から質問があがると大阪校からも質問しようという雰囲気が高まり、講義は非常に活気があります。また、大阪校でもライブ授業ではなく、別の曜日にビデオで受講する方々もいらっしゃるのですが、映像が非常にクリアであることと、受講生の笑い声などもすべて入っていてリアリティがあるため、多少の疎外感を持ちつつも、自分もライブ授業に参加しているように感じるようですね」(山本様)

と説明していただきました。

*内容は2009年取材当時のものです。